05年 3月19日〜21日

よかにゃんくりこまスノーキャンプ2
       担当者レポート  by つかちゃん     

                                                

よかにゃんクラブ冬のキャンプ2005inくりこま高原自然学校

活動報告

キャンパー:き ら

サポーター:塚○ △也(つかちゃん)

1日目

〈プログラム〉

@     テレマークスキー:最初はみなと同じ行動の予定だったが、きら君の体力とスキー技術は他のキャンパーよりも明らかに上なので、マスターを含め3人で、森の中へ出かけると予定の変更を伝え活動に入った。

スキー中きら君は非常に集中しているようで常道行動やかんしゃくも無くスキーを楽しんでいる様子だった。こちらが何か聞きたいときは、常にメモ帳で筆談をした(例)「さむい→はい、いいえ」のような2択式の筆談が多かった。

去年見たブナの樹や滑った場所も覚えているようでした。
また、常に一列で私の後ろを滑るようにと指示を出し、きら君優位にならないように心がけました。(きら君のほうがうまい場面もあったので少し気の毒でした。今度は練習をしてきら君を「あっ」と言わせるぞ!!)

また、どうしても、私のスキーときら君のスキーが重なってしまい、どのようにして一定の距離を保って滑ればよいかがわからなかった。

A     イヌの散歩:イヌの散歩は、自閉症児にとって恐怖体験になりかねないということを聞いていたので、緊張して取り組みました。

最初は、僕だけで綱を持とうかと考えていましたが、きら君も興味があったのか二人で一緒に持つことができました。このときイヌときら君の間に私が入るような立ち方を心がけました。
散歩の帰りはなんときら君一人で綱を持ちました。
ただ、マックは力が強いのできら君が引っ張られてしまうのであまりスピードが出すぎるときは、一緒に持ったりしました。

3日間このような感じで散歩は進みましたが、きら君にマックを引っ張ってコントロールするようにうまく意思が伝えられなかったのが残念でした。
(私の判断では、一緒にスキーなどをして、きら君にはそれだけの体力があると思ったので)

B     雪の造型:一日目はマスターやコタロウが作った雪の休憩所や灯篭、イグルーの中のろうそくなどを見てイメージを膨らませた。
(これが後の雪灯篭作りのよい伏線となる)。
きら君がろうそくをずっと見ていたので、「これは」と思い、メモに絵を書いて、これを作るかと筆談で聞くと「はい」を選んだ。
(造型をやるのはむずかしいと聞いていたので「やった!!」と思った)。

〈食事〉食事を制する者はきら君を制す」というきらママの言葉どおり、もっともサポートが難しかった。
特に嫌いなものをこちらがしっかり食べさせたかたちで終わるというのが難しかった。

食事中きらままに量を減らしたり具を細かくするなどのアドバイスをいただき、「なるほど同じ食べ物でも工夫次第で食べさせてあげられる」と感じた。こちらの頭が常に色々な方向からアプローチできるようにニュートラルにしている必要があると感じた。

また、きら君が食事中に何を欲しているのかやトイレに行きたいなどの状態が読み取れず、何度かかんしゃくを起こしてしまった。
何度かきら君がきらママの方を見ることもあり、まだまだ信頼を得られていないと感じた。
常動行動については、自閉傾向へ入ってしまうきっかけとなるので、常にチェック(特に手の動きと体のゆれ)をしていた。

〈その他〉栗駒高原駅で初めて会った瞬間私はすごく緊張していました。改札からきら君たちが出てきたときにきらママが筆談していたのを見て、「なるほど!!」と思いました。見通しをたてた指示を出そうとは思っていましたが、口頭で伝えるつもりでした。しかし、視覚を通しても伝えることで、確実に伝わると感じた。また、きらママからも言われた通り、駅のトイレに行くときに、しっかりときら君の前を歩き誘導できたのがその後の関係作りに大きく役立ったと思いました。

入浴は、同じところを洗う時間が短いので、体をしっかり洗わせるのに苦労しました。

夜のミーティングでは、食事中にいろいろ聞きすぎているのできら君優位になりやすいとの指摘を受けました。また、2択の筆談もサポーターの手の動きをおったり、しっかりと見ていないときがあるとの指摘を受け、2日目以降に生かそうと思いました。

一日目はしっかりと指示のはいる関係作りにをするためにサポートブックを参考に、むやみに笑いかけることせず、落ち着いた低い声ではっきりと話すことに重点を置いていました。

 2日目

〈プログラム〉

@     スノーハイキング:スノーハイキングでは、動機付けの一つとして動物の足跡(アニマルトラッキング)を見ながら歩いた。しかし、きら君にとって、ただ足跡を指して「これがウサギの足跡だよ」などと説明しても、なかなか記憶にとどめることが難しいので、足跡と一緒にウサギのイラストや写真をセットで示すなど視覚的なアプローチが必要だと感じました。

このことは、来年へ向けての課題でもあるし、自分の自然学校スタッフとして人に何かを伝えるときの大切な考え方(相手のことを考えたプログラム作り)を学びました。

また、途中の休憩で、二人で大きな木に手を回して抱きかかえようとしたが、きら君に私の反対側から手を回すということが伝わらず、いつまでたっても私の後ろを付いてきてしまいました。

ここで、きらママに「きらはつかちゃんについていくという認識があるから、最初から大きな木の反対側から木に手を回すというのは難しい」と言われました。

こういう場合は、「
お互いが見える細い木で練習してからだんだん太い木にしていく」というアドバイスを受けて、「なるほど!!」と思いました。
このときスモールステップという考え方はこういうことなんだと思いました。

A     フリー(テレマークスキー):スノーハイキングがはやく終わったので帰ってきてからは、二人でテレマークスキーに行った。
スノーハイキングだけでは、物足りなかったのか、疲れも見せずにスキーを楽しんでいるようでした。

B     雪の造形:雪の造形は、前日のイグルーとろうそくのおかげできら君も作る気満々といった感じでした。

しかし、私もどのように作る手順を伝えたらよいかわからず、数秒間二人で見つめ合ってしまいました(笑)。
そこで、雪灯篭を作る手順を図にして見せたところ、きら君もうなずき、すんなりと作業に移れました。

まず、スノーソーで雪を切り、切り出したブロックを一緒に運びました。
その後、ろうそくを入れる丸い穴を削りました。
ここでも、最初どの範囲を彫るかがきら君はわからず、むやみに削ってしまうので、削る部分をスプレーで塗って、そこを削るようにと説明しました。そして、これが「大成功!!」し見事な雪灯篭が完成しました。

C     キャンドルナイト

〈食事〉朝食では、きら君担当の挨拶があり(忘れていました、すみませんでした)、言葉の発することが困難なきら君から、「いただきます。」をどのようにして、みなに伝えるか悩みました。

そこで、きら君が、「いただきます。」で手を合わせるのを活かして、私が「いただきます。」を言った後で、@きら君が手を合わせると、Aみんながいただきますをするという手順で、きら君からの挨拶としました。

(こういった場面で、発語が困難だから、サポーターや教師が代弁するのではなく、きら君ができることを活かして、きら君の意思をみなに伝えることできら君自身にも「やれた!!」という実感が得られると思いました。また、大きなプログラムで達成感を与えるのも大切ですが、小さなところにもきら君の活躍のチャンスや実は大切なことがあることを感じました。)

二日目の昼は前日の聞きすぎ状態の反省から、「食べ終わったらお菓子とポカリ作戦」をきらママから教わり実行しました。

これは、最初に食べる量(きら君には多い)を見せ、目の前で量を減らし(減らした量が実際食べてほしい量)食べ終わると、柿の種とポカリがもらえるという作戦である。

こうすることで、あれこれ聞かずに食べさせることができました。
夕食では、きら君の常動行動は何か欲しいときや、トイレに行きたいときに多くなることに気づき始めていたので(実際はどうでしょうか?)常動行動をとめても、収まらないときは、「何かほしい」とか「トイレ?」と聞くとうなづいたりしたので、それに対して対応ができたので、かんしゃくを起こすことが減りました。

〈その他〉2日目は、きら君が何かほしいときは、家でやっている「肩トントン」と「くださいの動作」をさせるように心がけました。

家でできていることを、第3者とのコミニケーションでもできることが、きら君が社会に出るうえでも、大切だと思いました。
逆に、サポーターは、できるだけ、キミ君が普段できていることをやれるように、親との情報交換(何がどこまでできるのか)を行い、できることをやれるようにするサポートが必要だと感じました。

また、この日は外に出るときに、手袋をしていないきら君を見たきらママが私に「きらの手袋は」と聞いて、私が「はっ!!」と思いとっさに「きら君手袋」と振り返りぎみにいうと、それにつられたのかきら君もびっくりした顔で「手袋【テブクロ】」といいました。これがなんと3年ぶりの自発語と後で聞き私自身びっくりしました。そのときは、軽く流してしまいましたが、私がこのとき自発語が出たことの重要性を知っていたら、もっと違う対応ができたかなと思いました。

 きらママ注釈(1)・・・「テブクロ」は、教え込んだ言葉ではなく自然に彼が口に出した発語である。「ください」「せんせい」「トイレ」などは、言葉として文字、動作とのマッチング、発音訓練を経て現在に至る。



 3日目

〈プログラム〉

@     犬ぞり:きら君は「このキャンプで犬と仲良くなる」ことを目標にしていたので、犬ぞりは、私自身すごくワクワク、ドキドキでした。
しかし、犬ぞりも一つ間違えると恐怖体験となるので、犬が飛びついたり、そりが倒れたりしないように心がけた。
他のキャンパーの犬ぞりを見ているとき、隣にいたRちゃんとUちゃんの高い声がいやだったようで、体のゆれが止まらなかったので、一丁目にもどり休憩をした。
ここで犬ぞりの感想を聞くと楽しかったと答えてくれたので、よかったと思いました。

A     休憩3日目ということもあり、疲れがたっまていたのか、犬ぞりの後はスキーなどに行かず、ベッドで横になっていた。きらママにも、「疲れがたまっているかもね」といわれ、確かにそうだと思った。

2泊のキャンプなどでは、発語の困難なキャンパーの場合、疲労のたまり方もサポーターは考え、タイミングよく休憩を取る必要があると感じた。

少し休んだ後、きら君にイグルーへ連れて行かれ、二人で静かに座っていた。そこへ、二人のボランティアスタッフがろうそくを持ってきて火をつけたが、夜のろうそくとは違ったらしく、きら君はすぐに消してしまった

また、きら君はイグルーの中が静かなのが好きなようで、二人のボランティアスタッフがきて話をしているのが少しうるさそうでした。

B     閉会式最後の閉会式では、紙芝居形式できら君のキャンプの感想を発表した。例えば、紙に、【スキー、犬ぞり、キャンドルナイト、犬の散歩】などを書き、何が楽しかったか質問しきら君に指差しで答えてもらった。この方法によって、きら君の気持ちを、その場にいたみなが共有できたと実感した。

しかし、課題としては、こちらの質問の意図や内容ときら君の記憶や理解が一致しているかということである。
この方法をより確実にするには、プログラム中でのサポーターの図や文字を使った説明によって物や事柄の名前などをしっかりと一致させておく必要があると感じた。

〈食事〉3日目になると食事の駆け引きも大分つかめた感じがしました。肩トントンやくださいのサインもしっかり出させることができました。
しかし、水を飲むときなど、きら君は一気に飲み干してしまうので、そこの注意がうまく出来ませんでした。

〈その他〉この日は、私も疲れが少し出たと自分でも感じました。
きら君が休んでいるとき、廊下で少し寝ました。

全体を通して:今回は私自身初めて自閉症児と深く関わった3日間でした。最初はとにかくかんしゃくやパニックを起こさないようにと、緊張していました。

しかし、日が経つにつれ、
きら君の笑いや、気持ちの変化も少しずつですが感じることができ、きら君にもっと色々な体験をしてほしいと思いました。そして、そんな私を助けてくれたのが、サポートブックときらママのアドバイスでした。

反省点:トイレに行くとき私はいつも、ついて行ったが、YMCAのかたの報告などを読むと、きら君は一人でも行けるようだったので、一人で行かせて、様子を見るということもしたほうがよかった。
お風呂で十分に体を洗わせることができなかった。

来年へ向けて: 来年は、きら君と他のキャンパーとのかかわりの場を増やしたい。これは、スノーハイキング中のRちゃんへのきら君のから揚げプレゼントをみて思いました。

各プログラムでの、教材開発の質を高め、色々な体験をより深いレベルで提供し、きら君たちの記憶に残るものにする。
そのためには視覚を使った教材開発などが必要。

プログラムとプログラムのつながりを考えることで各プログラムの流れややり方、方向性が明確になり、3日間を通して段階的に発展できるプログラム作りを行う。

テレマークスキーの上達(笑)

 きらママ注釈(2)・・・・私がキャンプ中にきらに直接関わったのは、3回。あとは、つかちゃんに伝えて、つかちゃんがきらと直接関わった。

一回目は、栗駒高原駅で(くりこまにつきました。)(あいさつ→くるまににもつをおく→つかちゃんとトイレに行く→くるまでしぜんがっこうにいく)と(キャンプのとき→つかちゃんといっしょです。=しおりの写真にて確認しながら)の筆談をして、つかちゃんと紹介しあったとき。

二回目は、到着直後の昼食・・・・嫌いな物を小皿に取り分ける。

三回目は、一日目の夕食・・・・嫌いな副食を一口大に切り分ける。食べるように促す。

二回目、三回目ともに、上記の行動を行ったらすぐにその場を離れて、私は自分の席に着いた。
特に食事中、きらの視線を感じる事があっても無視。
きらのサポーターは、つかちゃんであり、私はバックアップサポーターに徹した。
つかちゃんが視線の意味に気が付いていないときは、つかちゃんにアドバイスした。

しかし、二日目の朝食以降は、食事中のきらの視線は感じなかった。



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